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ドライフラワーをレジンで永久保存できるのか?変色や劣化を防ぐコツも解説

フラワーレジン

「思い出の花を、できるだけ長く美しいまま残しておきたい」

「色あせや崩れが心配で、どう保存したらいいかわからない」

何かの記念などで思い入れのある大切なドライフラワーを、長く美しく残したい方々は多くいらっしゃると思います。

花は時間が経つにつれ、少しずつ色あせたり枯れて崩れていったりしてしまうものです。

でももし、その美しさを閉じ込めて保存できる方法があるとしたら?

古代の琥珀の中に、虫や植物が何千年もの時を超えてそのままの姿で残されているのを見たことがある人も多いはずです。

琥珀は、天然樹脂が固まってできた自然の保存容器と言えるでしょう。

では、同じ「樹脂素材」であるレジンなら、同じように永久保存ができるのでしょうか?

この記事では、ドライフラワーをレジンに封じ込めて長く保存する方法やコツを、初心者にも分かりやすく解説します。

レジンで思い出ごとお花を封印する魅力や、本当に“永久保存”は可能なのか? についても、リアルにお伝えしていきます。

この記事では、ドライフラワーをレジンで封印し、変色や劣化から守る方法を詳しく解説します。

40代、花屋勤め兼レジン作家。
幼少より花好きで25年以上花屋兼植木屋に勤める。
レジンの魅力と出会ってからは主にドライフラワーを使ったお花のレジン、ウッドレジンを使った作家活動を開始。
もっとハンドメイドを楽しむ方が増えればいいなと思いながらブログを綴る。詳しいプロフィールはこちらから。

ドライフラワーはレジンで封印して永久保存できるのか?

結論から言えば、レジン内でのドライフラワーの永久保存は不可能と言えるでしょう。

「永久保存」とは、「内部の花が一切劣化せず、色あせも起こらない状態」のこと。

その定義に当てはめると、レジンでの完全保存は正直なところ、難しいと言わざるを得ません。

レジンには湿気や空気を遮断する効果があり、ドライフラワーの劣化を大きく遅らせることができます。

しかし、レジン自体も紫外線や経年による変色が起こることがあり、封入された花の色や状態も少しずつ変化していくためです。

よく知られている「琥珀(コハク)」はもともとは木から分泌された天然樹脂が長い年月をかけて固まったものです。

その中には虫や植物が封じ込められており、数千万年前の姿が今もそのまま残っています。

このことから「樹脂=永久保存できる素材」と思われがちですが、琥珀の保存はとても特殊な自然環境と長い時間がかかって実現したもの。

人工樹脂であるエポキシレジンやUVレジンも保存力は高いですが、同じレベルでの完全保存とは少し違うと言えましょう。

レジンを使えばドライフラワーの色や形を長期間保つことは可能ですが、永久にそのままの姿を維持するのは難しいのが現実です。

ですが、適切に封入し保存環境に注意すれば、数年〜十数年単位で美しさを保つことは十分に可能です!

Shi-ya
Shi-ya

琥珀は自然が作り出した天然レジンアクセサリーと言っても良いのかもしれませんねっ!

なぜドライフラワーの永久保存が難しいのか?

先にお伝えした通り、ドライフラワーをレジンに封入しても「永久に劣化しない状態」を保つことは難しいです。

お花そのものは有機物であり、どんなに気をつけて乾燥させても内部にわずかな水分や空気が残っている可能性があります。

レジン自体も、経年や紫外線の影響を受けて黄変(黄色く変色こと)する性質があります。

またレジンは完全に硬化した後は、非常に密度の高い状態になります。

そのため、空気や水分をほとんど通さない「バリア」のような働きをしてくれます。

しかし、あくまでほとんどなのです、ゼロにはならないのです。

実はレジンの分子構造には、目に見えないごく小さな隙間があり、完全な密閉状態ではありません

特に、UVレジンなどの薄い層で作った作品ほど、空気中の水分や湿気がゆっくりと入り込む可能性があります。

これをわかりやすく例えるなら、密封した袋に入れた漬物(特にたくあんなど)のニオイが、なぜか外に漏れてくる現象に似ています。

袋自体は破れていないし何重にも袋に入れても、あの独特の香りはどこからか漏れてきますよね。

これは、袋の素材の構造のごく小さな隙間をニオイの分子がすり抜けてくるからです。

 この「匂い=分子=レジンをすり抜ける湿気」とイメージしてもらえると分かりやすいかもしれません。

レジンも同じように、外からの湿気や紫外線などの影響を完全にゼロにすることはできません。

これにより、保存する環境や作品の厚みによって、長期的には内部のドライフラワーに変化が起きてしまうことがあります。

つまり、レジンで封じ込めても、絶対に何も変化しない永久保存ではないということになりますね。

Shi-ya
Shi-ya

琥珀みたいにレジンフラワーが、何千年後まで残ってのちの研究資料とかに使われたりするとか考えるとロマンがありますよね!

レジンなら思い出とともに、ドライフラワーを長く保存できる。

上で述べた通り、たしかにレジンで「永久保存」は難しいかもしれません。

けれど、ドライフラワーをレジンに封入することで、他の方法よりも圧倒的に長く美しさを保つことは十分に可能です。

ドライフラワーをレジンで保存する最大の利点は、空気・水分・ホコリなどの外的要因から花を守り、長く美しい状態を保てることです。

レジンは硬化すると透明な固体になり、内部に封じたものを密閉状態にします。

これにより、空気中の酸素や湿気、ホコリが花に触れなくなるため、自然のままでは避けられない劣化を遅らせることができるのです。

上の画像の物は、私は自分で作ったドライフラワーをレジンで硬化させたものを3年ほど飾っています。

朝だけ少し日が入る環境ですが、色合い・輪郭ともにほとんど変わらず綺麗なままです。

手で触れても崩れる心配がないので、アクセサリーやインテリア雑貨にも応用しやすいというのも大きな魅力ですね。

つまりレジンに封印することで、ただドライフラワーとして飾っておくよりも、長期的な保存が可能になります。

「大切な思い出を美しいまま残したい」と思う方にとって、レジンはとても頼もしい保存手段だと言えるでしょう。

レジンに封印した花は劣化を遅らせるには?変色や劣化の原因

せっかくレジンの中に花を封入しても、悪環境で放置しておくと劣化する可能性はあります。

上の作品も最初は透明だったのですが、時間とともにすっかりと黄色くなってしまいました。

レジンとドライフラワーが劣化する主な原因を表にしました。

劣化の原因内容
紫外線(直射日光)の影響日に当たることで、花の色素が分解されて色あせや退色の原因となる。
レジン自体の黄化も起こりやすい。
レジン内の気泡や水分お花の中に水分や空気があると変色、かびなどの原因になる。
しっかりと乾燥してから使いましょう。
高温多湿での保存環境レジンや中のお花の劣化に繋がりやすい。
風通しの良い涼しい場所での保管がオススメです。
レジン自体の経年黄化レジンは長期の時間経過や紫外線の影響で、
段々と黄色く変色する性質があります。

このような原因でレジン内のドライフラワーの変色、劣化などに繋がるのです。

レジンに封印したドライフラワー作品の正しい保管法

せっかく綺麗なドライフラワーを長く美しさを保つには「光・湿気・温度」の管理がとても大切です。

思い入れのあるお花を使った作品ならば、なおさら長期間キレイに保ちたい物ですよね。

少しのお世話で状態に差が出ますので、正しい手入れ方法や保管方法には気をつけましょう。

保管方法内容対策
直射日光を避ける紫外線はレジンの黄変、花の変色に繋がります。日陰やUVカットガラス越しにおくなどすると良い
高温多湿を避ける温度や湿気ははなやレジン内ぶにカビや曇りを発生させる可能性があります。風通しの良い涼しいところに飾るとベスト
密閉ケースで保管密閉容器に乾燥剤と共に入れて保管する。ホコリや湿気から守ってくれます。UVカット仕様ならばさらに安心です。
定期的に位置を変える長時間同じ面に光が当たると一部だけ変色する可能性もある。時々並び替えや模様替えをしてあげると気分も変わり効果的です。
クリーニングは優しく表面のホコリなどはやわらない布などで優しく拭きましょう。アルコールなどの強い溶液を使うと表面が曇ったりする可能性あり!

これらを意識すると、だいぶ保存状態が良くなります。

基本的にはあまり直射日光に当たらない場所、涼しい場所と覚えておけば良いです。

私の体感なのですが「直射日光」より「高温多湿」の方が劣化が早いように感じられます。

同じ時期に作った作品でも「風通しの良い窓辺に飾っていた物」より「高温多湿状態の押し入れに仕舞ってあった物」の方が退色が大きい感じがしました。

3年飾っても変色しなかった作品

私はエポキシレジンにドライフラワーを封入したものを、トイレの小窓に飾っておりました。

窓からの直射日光が当たらず、風通しの良い環境だったからか、色も形もほぼそのままでした。

3年経ってもほぼ変わらないキレイなままなので、今もインテリアとして活躍しております。

ドライフラワーはどうやってレジンに封印するのか?

ドライフラワーをエポキシレジンに封入することで、見た目の美しさを保ちつつ長期保存が可能になります。

ただし、きれいに仕上げるためには下準備と作業手順を丁寧に行うことが大切です。

以下では、初心者の方でも失敗しにくいように、注意点と基本の作業工程を分かりやすくまとめました。

封印までの基本的な流れ(エポキシレジン使用)

花のサイズやモールドの大きさで多少変わりますが、基本的には以下の手順で行います。

  1. 完全に乾いたドライフラワーを用意する。
  2. レジン液をシリコンの型(モールド)や枠などに少し流し、薄く固める(下地になります)
  3. 固まった下地の上にドライフラワーをピンセットなどで配置して固定する。
  4. 上からゆっくりレジン液を追加し、気泡を潰す。
  5. しっかり硬化させて完成!

この後、必要に応じて形を整えるために削ったり艶を出すために磨いたりと色々ありますが、全体の流れを説明するとこのようになります。

細かいやり方やコツを記載すると長くなるので、また別の記事にしますね。

ドライフラワーをレジンに封入する時の注意点

ドライフラワーはレジンで永久保存できますが、「入れるだけ」で綺麗に仕上がるわけではありません

以下のような点を意識しておくことで、劣化や変色を防ぎやすくなります!

水分は完全に飛ばすことが基本

ドライフラワーに水分が残っていると、レジン内で気泡が発生したり、内部でカビが発生することがあります。

特に自然乾燥で作ったドライフラワーは、完全乾燥しているかどうかをよく確認しましょう。

特に作業中、夏場の湿度の高い環境で、しばらくドライフラワーを放置しておくとどんどん湿気を吸収してしまいます。

レジン封入の直前まで乾燥剤の入った保存容器に入れておくなどの対策すると、レジンが固まった時にも綺麗に色が残ります。

風通しの良いところに吊り下げて作る自然乾燥法でのドライフラワーも、季節によっては湿度を含んでいる場合があります。

なるべくレジンに封入する前に、1〜2日ほどシリカゲルに埋めて乾燥させることをオススメします。

封印前に透明レジンで薄くコーティングするのも効果的  

乾燥させた際、花の中にはサクラ、オシロイバナなどの花びらが薄く崩れやすいものや、変色しやすい花などもあります。

そのまま封入しても良いのですが、UVレジンやコーティング用のレジン液であらかじめ表面を固めておく方法もあります。

先に透明なUVレジンを薄く塗ることで、封入時の形の崩れや花びらにレジンが染みてしまうのを軽減できます。

また、コーティングした花はカッチカチに固まるので、コーティングした花を一輪挿しの花瓶などに挿しても面白いですね!

もしレジンや中の花の色が変わったりしてしまったら?

いくら大事に丁寧に扱っても永久保存ができない以上、徐々に色合いが変わっていくのは防ぐことはできません。

これは私の個人的な考え方なのですが、これは劣化ではなく「思い出の変化」として捉えるのが良いと思っております。

たしかに封入した直後のドライフラワーは、鮮やかな色をしていることが多いです。

ですが、時間の経過とともに徐々に色が落ち着き、セピア色やアンティーク調の雰囲気に変わっていきます。

この変化は、時間が流れている証なのです。

まるで思い出にフィルターがかかるように、花の色もゆっくりと柔らかくなっていきます。

そして本当に大切なのは、お花そのものよりも「その花に込めた気持ちや思い出」ですよね。

誕生日に大切な人からもらった花、何かの記念として植えて見事に咲いた花、特別な日に特別に選んだ花など思い出は人それぞれだと思います。

そういった記憶を、レジンの中でしっかりと形として残しておくことにこそ、価値があります。

色が変わることをネガティブに捉える必要はありません。

むしろ、その変化を楽しむ心の余裕こそが、ハンドメイドの魅力でもあります!

【まとめ】レジンは「永久」ではないけれど、「記憶」は美しく残せる

ドライフラワーをレジンに封入すれば、「完全な永久保存」は難しくても、美しい状態を何年にもわたって保つことは十分に可能です。

劣化を防ぐには、乾燥・保存環境・封入の丁寧さが重要。

そして、時間の経過によって起こる色や雰囲気の変化も、思い出がゆっくり熟していくような「美しい変化」と捉えることができます。

本当に大切なのは、花そのものだけではなく、その花に込められた“気持ち”や“記憶”を大切にすることです。

レジンはその思いを保存するとても素敵な方法のひとつです。

ぜひ、大切な花を自分の手で封じ込めて、心に残る作品づくりにチャレンジしてみてください。

Shi-ya
Shi-ya

ぜひ大切な花と思い出を、自分の手で残すということにチャレンジしてみてください。まさに唯一無二の記念品になると思いますよ!
それではまたっ

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